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取締役候補と万年係長と

同じ年に大学を卒業して、入社しても。
50歳手前になると、それぞれの会社生活の行く末は、ほぼ見通しがついています。

出世の道を歩んだ人は、取締役候補の中に居ます。
事業場長として、忙しい日々を過ごしています。
仕事面では、充実していることでしょう。

一方で、係長には昇格したものの、ずっと同じポジションで過ごしている人も居ます。
20年前と同じような仕事を、毎日繰り返しています。
仕事面では、刺激の少ない平凡な毎日でしょう。

入社した時の能力の違いは、そんなになかったはずです。
なぜ、こんなにも大きな差がついてしまうのでしょう。

それは、決断力 言い換えれば仕事に対する姿勢、心構えの違いだと思います。
苦しいこと、面倒なことは、誰しも避けて通りたいもの。
それでも、ひるまずに積極的に仕事に向き合った人は、一時的な停滞はあっても伸びてゆきます。
逃げてばかりいたら、万年係長のコースになります。

与えられた範囲の仕事「だけ」をやっていたら、万年係長コースです。
自分なりの創意工夫を行い、メンバーを巻き込んで仕事をしていれば、役員コースもありえます。

事務仕事に没頭していたら、万年係長コースです。
いろんな人間とかかわりを持ち、切磋琢磨を続けていれば、役員コースもありえます。

いつも安定した仕事環境を望んでいれば、万年係長コースです。
やったことが無いこと、無理難題を押し付けられることに挑戦し続けていれば、役員コースもありえます。

要は、自分自身の殻に閉じこもった仕事しかしようとしていないのかどうかです。
人間、仕事の経験を積み重ねることでしか、成長する機会はありません。
最初からすべてうまくいくとは限りませんが、そのプロセスにおいて自分で知恵を出し、協力者を見つけてきて、最終的にはお客様や上司が満足できる結果を出すことができるかどうかです。
能力の問題というより、心構えの問題とも言えます。

日々の積み重ねはわずかなものであっても。
25年も積み重ねると、その差は歴然と存在します。

会社生活のやり直しは、もうできないでしょうけれど。
自分の人生は、まだまだ30年あります。
やり直しは、きっとできるはずです。

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