人材育成という言葉は、ごく当たり前に使われるようになりました。
組織が発展するためには、人が大事ですね。
でも、「どんな人材を育成するのか」については、合意ができているでしょうか?
「人が大事」「我が社には人がいない」などとよく言いますが、明確な定義がなされていなければ、そもそもどのような人に育って欲しいのかがわかりません。
私は、「人が育つ」ということは「経営意識」を持った人材を育成することだと思います。
松下幸之助は「人を活かす経営」の中でこのように述べています。
「経営意識とは、どういう仕事をするにしても、ただ決められた通り、命じられた通りに熱心に取り組んでいくだけでなく、自分なりにより良き姿を求めて、工夫を凝らして 変化・革新をもたらしてゆくこと」
言われたことをやるだけでなく、組織の発展のために創意工夫を凝らして上司や経営者を助けることができる人のことです。
具体的には、
同じ成果を挙げるのであれば・・・インプットを減らす
同じ経営資源を投入するのなら・・・アウトプットを増やす
インプットやアウトプットが変わらないのであれば・・・関係者の満足度を上げる
このようなことを常に考え、実践し、成果を出せる人を育てることでしょう。
大企業の正社員になることは、ゴールではありません。「もう歳だから・・・」と、勝手に努力を怠ることではありません。
他人の、組織の、社会のお役にたつための努力は、死ぬまで続きます。
自分の居場所を確保するためには、自分のできる範囲でできることを続けることです。