「決断力」を高める目標のひとつは、「変化対応力」を高めることです。
先行きが見通しにくいといわれる時代になって、だいぶ経ちます。
高度成長期のように、目標とするモデルがあって、みんながそれに向かって一生懸命努力すれば、それなりの成功を約束されていた時代ではありませんからね。
それでも人間、不安な時には何かにしがみつきたいと思うもの。
気持ちは分かりますが、TPP交渉に象徴されるグローバル経済の荒波は。
どうやらこれまでの日本社会の基盤すら侵食するかもしれません。
ホワイトカラーの働き方が、変わる可能性が高くなって参りました。
業務手順が決まっていて、言われたことをきちんとこなす。
日本企業が成功した根底に、このことがあるのは間違いありません。
また、きちんとした仕事の進め方が重要なのは、今後も変わりません。
でも、いつまでも同じことを繰り返すだけ、というのではもうだめです。
いつか良くなる、というのも、単なる期待・・・
努力した人には良い結果が訪れるチャンスはありますが、何もしない人にはチャンスすら無いのです。
これからの時代を乗り切ってゆくには、個人も企業も「変化対応力」を身につけることが大切だと思います。
これまでの経験や、教科書、マニュアルは一旦捨てて、現状をよく見据えて将来を描く能力、そして現実の実務を変更する能力が問われています。
一度身につけた型を捨てるのは、勇気が必要です。
慣れ親しんだやり方が、やっぱり楽ですから。
でも、それだけでは「変化対応力」を身につけることはできません。
これまでの延長線上に無いものを掴むには、まず今のやりかたや考え方を捨てること。
その先にしか、良い結果は待っていないのが、今の状況だと思います。
ダーウィンの「進化論」でも、生き残る種は 強い種ではなく環境変化に対応できた種であると説いています。
環境変化に対応することをまず決断し、実際に対応力を身に着けたからこそ、今日まで生き延びた生き物たち。
私たちも、生き延びるために 変化対応力を高めましょう。