決断力セミナーは、私の苦い体験から生まれました・・・
私にとっての最高の上司と、最低の上司に仕えた体験です。
A氏とB氏は、同じ米国大学でMBA資格を取りました。
入社年次は5年違いますが、留学したのはほぼ同じ時期。同じ教育を受けたことでしょう。
この二人に相次いで仕えました。
A氏は、仕事でまったく使い物になりません。
私のワースト5課長職に入ります。
B氏は、私の会社生活で最高の課長職です。
一体何が、この二人を分けたのでしょう。
それは、「決断力」の有無です。
A氏は、評論家タイプです。
知識があり いろんなことを物知り顔で言うのですが、決して自分で決断しません。
雲行きが怪しくなると、他人のせいにして逃げてしまいます。 私も何度も痛い目に逢いました。
これでは、上司や部下からの信用は得られません。
単なる頭でっかちです。
そう、「知識」だけの人物でした。
B氏は、自分で判断し、事業部長に企画を持ち込み、決断を進言します。
部下や関係部門にも熱心に働きかけ、会社にとってベストの対策を打てるよう、行動します。 知識と実践が結びついているので、経営効果も大きなものが出るのです。
「知識」に加えて、「智恵」も持ち合わせていたのです。
経営学者のヘンリー・ミンツバーグには、「MBAが会社を滅ぼす」という著書があります。
知識偏重、過去の事例偏重のMBAが「時代遅れ」の経営技術だからと言うのです。
知識はネットでいくらでも検索できます。
知識を智慧に変え、現実に応用することが、ビジネスの現場ではもっと大切です。
そのためには、自分で決断でき、実際に行動をおこすことができること。
MBAという資格を持っているだけでは、実際のビジネスでは役に立たないのです。
知識をベースにして、智恵を生み出して人を動かすことができるかどうか。
まさに「決断力」が、これからのビジネスパーソンに問われているのです。