決断するには、まず価値基準を明確にすること

決断力とは「準備」であるというのが、私の持論です。
その前提にあるのは、個人としての価値基準が明確になっていることです。

立派な言葉で言うと、人生哲学、人間力、価値観という言葉が相当します。
わかりやすい言葉では、好き嫌い、好み、というところでしょうか。
どちらにしろ、自分がどういうことを大切にし、どういうことに抵抗を感じるのか、ということです。

決断するということは、自分の価値観、好みに従って、物事を判断し、選び出すことです。
選び出すには、基準が必要です。
製造現場でも農産物でも、良品と不良品の基準が必要なように。
決断においても、これはいい、これはよくない、という基準が無ければ、判断に困ります。
そして、なにがどう改善すればOKなのか、その指針が必要になります。

日常よく経験していることについては、価値基準はほとんどの人が明確になっています。
ですが、めったに経験しないこと、たとえば家を買う、車を買う、異性と交際を始めるといったことについては、価値基準が明確になっていないこともよくあります。

自分の目の前にある現実は、自分にとって好ましいものなのか、あるいはそうでないのか。
価値基準が明確であるからこそ、判断し、決断ができるのです。