無理と無茶の区別を付けよう

ビジネスの現場では、「そんなこと無理だ!」という抵抗を受けることが、よくあります。
それまでやったことが無いことに対しては、恐怖感を覚えるのが人間の性。
失敗したらどうしよう、という不安感が先に立つのです。
十分に確信が持てないと、なかなか行動に移そうとしません。

でも経営幹部は、100%確信が無くても物事を判断し、決断するのが仕事。
「無理」なことはわかっていても、それでも前に進めることを決断するのです。

「無理」というのは、これまでの常識ではできないことを指します。
発想や常識、やり方を変えると、意外と出来てしまうものなのです。
よく言われるのが、「5%のコストダウンは難しくても、30%のコストダウンは難しくない」。
これまでの延長線上でものを考えるかどうかで、「無理」が無理でなくなるのです。

でも、「無茶」はいけません。
成功の見込みがまったくない、もしくは根拠もないのに、前に進めるのは「無茶」です。
単なる思い込みであったり、慾や見栄、功名心に逸ることはいけません。

「無理」と「無茶」。
似ているようで、実は全く違います。
この区別をきちんとつけるのが、経営者の大きな役割なんです。