【コラム】井戸を掘った人のことを忘れない

井戸を掘った人のことを忘れない。
「飲水思源」という、中国のことわざです。

井戸の水を飲むときには、井戸を掘った人の苦労を思え、というのが元々の意味ですが。
ちょっと、拡大して解釈してみます。

起業すると、いろんな人から恩を受けます。
お客様はもとより、大家さん、納入業社さん、金融機関。
そして何よりも、家族と友人です。
こうした人々の支えがあるからこそ、あなたの夢は実現に向かってスタートできるのです。

でも、ちょっと上手くいくようになると、自分一人の力だと錯覚してしまったり。
ちょっとしたことで、落ち込んで悩んでしまいます。
そんなときに、創業した時の人々の恩を思い出して欲しいのです。
そうすれば、「何くそ!」と頑張る元気が湧いてきます。

また、本当に困ったときに手を差し伸べてくれた人の恩義には、必ず報いなければなりません。
その人が困ったときには、何をおいてもお助けする。
損得を超えた行動が、巡り巡ってあなたの運を良くします。

一方で、本当に困ったときに助けてくれない「友人」もいます。
普段は調子のいいことを言っている人が、いざという時にあてにならない。
ほんの小さな頼みごとすら、聞いてもらえない時は、本当にショックです。

でも、「この人は、こういう人なんだな」と諦めるしかありません。
自分の実力が不足しているのか。
その人の人間性がその程度なのか。
無理押ししても、決していい結果は生まれません。

私は、石黒先生の恩義に報いることで、望外の結果と貴重な体験をしました。
そして、人を見る目を養うことができました。
今回の収穫は、「井戸を掘った人の恩を忘れない」という言葉の実践の大切さでした。