職責に応じた決断ができる組織は、強くてしなやか!

 組織には、いろいろなパターンがありますよね。
もちろん、それぞれの状況に応じてトップダウン型、ボトムアップ型、ミドル
アップダウン型、これらのミックス型など。
どれがいいか悪いかは、一概には言えません。

 ただ、一つだけいえること。
組織のメンバーが、職責に応じた決断ができる組織は、強くてしなやかです。
変化対応力と、パワーの発揮の両方ができるのです。

 よく誤解されるのですが。
経営者に決断力をつけていただくのが、私の意図するところではありません。
職責に応じた決断ができる組織になるよう、社員・スタッフに働きかけていただく
ことが大切だと申し上げております。

 特に中小企業であれば、社長が決断することは多岐にわたります。
日々決断を実践されていらっしゃるわけですから、「今更なんで?」ということ
ですよね。
自分の決断力に自信をお持ちの方も多いので、ややもするとワンマン経営になって
しまいがちになります。

 中小企業経営者個人への、私のお役立ちとしては 
決断のプロセスを整理し、不足している情報を補い、多様な視点をご提供すること。
「決断にあたっての相談役」のようなポジションです。

 大切なのは、「組織で仕事を進める」ということ。
なんでもかんでも社長が決断せざるを得ない組織は、短期的には良くても、長続き
しません。
決断とは「変化対応力」ですので、なんでもかんでもトップが決めていると、部下は
自分で決断するリスク(=失敗、叱責)を恐れ、首をすくめた亀のように 大過なく
日々を過ごすことに汲々となります。

 私の経験では、最大で2万人の組織をワンマン経営で引っ張っていた経営者がいます。
組織の隅々にまで目を配り、的確な指示を出し、業績を伸ばしました。

でも、自分の意見に合わない部下をだんだんと外に追い出し。
イエスマンばかりが周りを取り囲み、一番従順な人が後継者になり。
その後、この組織は機能別に分割され、外部資本の傘下に組み入れられてしまいました。

 職責に応じた決断ができる組織は、強みを発揮できます。
そして、変化対応力にも優れています。
「変化が激しい時代」という言葉は聞き飽きるほど多用されますが。
トップだけが変化に対応していたのでは、間に合わないのです。

 職責に応じた決断ができる管理職・職場リーダーを、いかに育てるか。
私のお役立ちは、まさにこうした人財育成なのです。