私は40代前半に、同じ米国大学でMBA資格を取った上司に相次いで仕えました。
(年次は違います) A氏は、仕事でまったく使い物になりません。
私のワースト5課長職に入ります。
B氏は、私の会社生活で最高の課長職です。
一体何が、この二人を分けたのでしょう。
それは、「決断力」の有無です。
A氏は、評論家タイプです。
知識がありいろんなことを言うのですが、決して自分で決断しません。
雲行きが怪しくなると、他人のせいにして逃げてしまいます。
これでは、上司や部下からの信用は得られません。
単なる頭でっかちです。
B氏は、自分で判断し、上司に企画を持ち込み、決断を進言します。
部下や関係部門にも熱心に働きかけ、会社にとってベストの対策を打てるよう、行動します。 知識と実践が結びついているので、経営効果も大きなものが出るのです。
経営学者のヘンリー・ミンツバーグには、「MBAが会社を滅ぼす」という著書があります。
知識偏重、過去の事例偏重のMBAが「時代遅れ」の経営技術だからと言うのです。
過去の経験から学ぶことは大切ですが。
現実に応用することが、ビジネスの現場ではもっと大切です。
そのためには、自分で決断でき、実際に行動をおこすことができること。
MBAという資格を持っているだけでは、実際のビジネスでは役に立たないのです。