監査ができる人材とは、決断力がある人

ビジネスマンであれば、誰でも「監査」を受けた経験があると思います。

業務、会計、顧客からといった、昔からある監査に加えて。
最近はISO関連で、品質、安全、情報セキュリティ、内部統制などがどんどん増えてきています。

監査って、受けるのが大変ですよね。
資料を準備して、まず再度自己チェックして、説明するストーリーを考えて。

会場手配や 当日の段取りなどを手配して。
自分の仕事を他人にチェックされるというのは、プレッシャーでもあります。

でも、今日はちょっと視点を変えて。
監査ができる人材の要件って、何なのでしょう?
考えてみたいと思います。

まずは、当たり前ですが業務知識が豊富なことですね。
業界の知識は無くても、仕事の進め方やノウハウについて精通していなければ、監査は出来ません。

では、業務知識が豊富だったら、監査が出来るのか。
ここに、「決断力」がプラスされると思うのです。

決断力の「破」:論理的思考から始めます。

まず、事実を正確に把握すること。伝聞や思い込みではなく、事実に基づいて考えます。
そして、業務手順書に基づいて 業務が進められているのか確認します。
グレーゾーンの場合、それがOKかNGなのかを決断することになります。
ここまでは、論理的に考えることができないといけません。

そして、決断力の「急」:感情コントロールです。

このような業務処理がなされている背景には、何があるのか。
自分がOK・NGの決断を下すことで、どのような影響があるのか。
それは、プロフェッショナルな自分として間違いないと言い切れるのか。
監査した責任を負うだけの、覚悟はできているのか。
こうしたことを心の中で自問自答して、最終的な決断を下すことができる人物が適任です。

監査は受ける側も大変ですが、監査する側も実は大変です。
監査結果によって、ある個人の運命を大きく左右することにもなりかねません。
もちろん、会社の売上・利益だけでなく、存続にまで影響を及ぼすこともあります。
監査報告書が独り歩きしてしまうことも、あるのです。

それでも、プロフェッショナル精神と倫理観に基づいて、是是非非の態度で臨むことができる人。
監査が出来る人とは、決断力がある人なのです。