決断のスピードを速くするには「仮留め」でいいから結論を出すこと

決断するスピードを速くする方法のひとつに、「仮留めでいいから、まず結論を出す」ことがあります。
100%の確証が無くても、60%、70%くらいでまず、やるかやらないかを決めるのです。
そうすれば、方向性が定まります。

現代は、変化の激しい時代だとよく言われます。
ですので、100%間違いない、というところまで突き詰めていては、ライバルに先を越されてしまいます。
それよりも、方向性を決めた段階でまず行動してみること。
行動してみて不具合があれば、そこで修正を行えばいいのです。

どんな計画や決断でも、それがそのまま世の中に受け入れられるとは限りません。
こんなときによくある過ちが、自分たちの計画は正しい!世の中が間違っている!と思ってしまうことです。
そんなことはありません。
自分たちの見通しが甘かったのか、時期尚早だったのか、何かが抜け落ちていたからに過ぎません。

最近の日本は、極度の完璧主義に陥っているように感じています。
顧客のクレーム、社内手続き、情報セキュリティなどのリスクを恐れすぎています。
ですので、決断のスピードが鈍り、それがそのまま製品開発の遅れ、革新的な製品が開発できないことにつながってゆきます。

よく、日本企業はなぜiPhoneを開発できなかったのか、という記事を見かけます。
それは、仮留めでいいから結論を出す、という決断力が無かったからです。
技術があるだけで、革新的な製品を生み出すことはできません。
「携帯電話」というジャンルにこだわり、「携帯パソコン」という新ジャンルを定義できなかったからです。
パソコンなんて、トラブルがあって当たり前。
あとから修正プログラムを配布することを、消費者が認めているモノですから。
それを、瑕疵の無い携帯電話にこだわったために、スマホを世に出すことができなかったのです。

日本企業のスマホでの失敗を繰り返さないためにも。
仮留めでいいから結論を出すことを、実践いたしましょう。