決断に大切なのは「準備」である

決断することを、問題が起こってからその場で即断するのが決断力だ!
このような誤解をされている方が、いらっしゃいます。

確かに、緊急事態において果断な処置を行うには、決断力が必要です。
でも、もっと大切なことは、あらかじめ緊急事態に備えた「準備」をしておくことです。

緊急事態を想定すること。
対応マニュアルを作ること。
そこまでしなくても、折にふれて考えておくこと。
こうするだけでも、随分と対応スピードは上がるはずです。

企業実務でも、品質管理マニュアルやクレーム対応マニュアルがあるのと無いのとでは大違いです。

問題が発生してからバタバタと対応することを繰り返すようでは、お客様からの信頼を失うだけでなく、経営として大きなロスを発生させてしまいます。

プロ野球でも、本当のファインプレーとはあらかじめ打者と打球に備えた守備位置を取ることです。
けっして、派手な横っ飛びやスライディングでキャッチすることではありません。

見た目ではなく、実利を重んじる。
決断力とは、地味で目立たない、実務や現場の実践なのです。